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ちょっとした実験 ~耐熱・耐寒実験~( 後編 )です。

後編は、耐寒実験の様子をお伝えします。



耐寒実験に使った冷却剤はドライアイス。

ちなみに、ドライアイスの温度は-78.5℃、とても冷たい物質です。

このドライアイスを特殊セラミックスとスタイロフォームの上にのせ、

反対側の面がどれくらい冷たくなるかを測定してみました。

P1010759.jpg
ドライアイスの冷たさで、缶の底が白く凍結!


スタイロフォーム素材実験1
スタイロフォームの上にドライアイスを乗せて冷却中


スタイロフォーム右冷却面温度2
スタイロフォームの冷却面温度

スタイロフォーム塗装無し2
同時点の裏面温度(遮熱塗装なし)

スタイロフォーム塗装有り2
同時点の裏面温度(遮熱塗装あり)



セラミック塗装有り表面温度1
セラミックスの冷却面温度

セラミック塗装有り面冷却中2
同時点の裏面温度(遮熱塗装あり)



断熱材として広く普及しているスタイロフォーム。

耐寒性能は非常に優れています。

気候風土に合った厚みと施工精度が整えば、寒さの厳しいモンゴルでも

その性能を十分発揮すると考えられます。

また、ここ数年スタイロフォームはリサイクルもされています。

リサイクルシステムが整えば、省資源にもつながる素材といえます。



一方、耐熱性能に優れているセラミックスですが、

耐寒性能はあまり期待できないようです。

※この感想は、あくまで今回使用したセラミックスについてであり、
 耐寒性能に優れたセラミックスがあれば是非ご紹介ください。

前編でもお話ししましたが、セラミックスを利用するとすれば、

耐火耐熱性能を十分発揮してほしいエクセルギーストーブ周りのようです。



今回の実験は、スタイロフォームとセラミックスの2種類のみを検証しました。

これ以外にも、建物に使われている断熱材はたくさんあります。

参考までに、代表的な断熱材をご紹介。

【無機繊維系断熱材】
・グラスウール(ガラスを繊維状にしたもの)
・ロックウール(玄武岩などの鉱物を繊維状にしたもの)

【発泡プラスチック系断熱材】
・ビーズ法ポリスチレンフォーム(発泡スチロールのこと)
・押出法ポリスチレンフォーム(実験に使ったスタイロフォームがこれ)
・硬質ウレタンフォーム(現場での吹きつけ加工が可能)
・フェノールフォーム(断熱性能と防火性を併せもつ)

【天然素材系断熱材】
・セルロースファイバー(天然の木質繊維から作られる)
・羊毛断熱材(ウールから作られる)
・炭化発泡コルク(コルク樫の皮を粉砕し、炭化発砲して作られる)


断熱材にはそれぞれ特徴があり、

また気候風土やコスト条件、施工技術等による向き不向きもあります。

よって、単に性能だけを比較しても“ 片手落ち”の結論しか得られないと思います。



以前もご紹介したことですが、

モンゴル国で必要とされる住宅性能順位の第一位は、

厳しい寒さを防ぐための耐寒性能です。

この点については、お話しするモンゴル国の友人全てが同じ意見です。

私たちの考案する住宅には、高い断熱性能と環境性能、

及び現在のモンゴル国で普及可能な住宅価格の実現が求められています。



この要件は、材料や素材の性能のみに頼って満たされるものではありません。

必要なのは、それぞれの素材や技術を組み合わせて性能を最大限に発揮する

“ 仕組み作り ”であると考えています。

そして、これら仕組み作りに於いて基本となる考えが、

“ エクセルギー ”の考え方なのです。

現在、仲間達の協力を得ながらこの仕組み作りを進めています。

仕組みに関する情報も、順次ご紹介していきます。



最後までお読みいただきありがとう。



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ドタドタ(走) バタバタ(汗)

さまざまな仕事が重なり、一週間ほどお休みをしましたが、

今日からブログを再開します。

4月1日、新しい年度の始まりですので、文中の “ 口調 ” も改めてお伝えしていきます。



さて今回は、

1年半ほど前に行った “ ちょっとした実験 ” の様子をご紹介。

実験を行った場所は、頼もしい仲間であるNITO環境建築の倉庫にて。

10月、秋の心地よい一日、わたし懸樋と二戸社長、野瀬氏の3人で行いました。



どのような実験かというと、モンゴルの寒さ・厚さ対策に関する実験です。

以前ご紹介したとおり、モンゴル国は自然に恵まれた素晴らしい国です。

と同時に、とても厳しい気象環境の国でもあります。



冬場は氷点下30℃を下回ることもある厳しい寒さ、

夏場は摂氏30℃を優に超える暑さ、

標高も高く空気も澄んでいるので、日差しも強い・・・、

快適な居住環境を目指す上では、防寒・耐暑性能の検証が不可欠です。



このときの実験は,、あくまで簡単な素人実験ですので悪しからず。

エクセルギーハウスの雨水収集用に用いられている特殊セラミックス、

断熱塗料、スタイロフォームが、

伝導熱や輻射熱をどの程度遮れるものなのかを、簡単な方法で調べてみました。



熱源は白熱灯、冷却素材はドライアイス。

まず、特殊セラミックス、スタイロフォームに断熱塗料を塗布します。

実験作製中の二戸氏
塗布しているのはNITO環境建築のNITO社長



まずは耐熱性能に関する実験。

断熱塗料を塗ったセラミックスと塗っていないセラミックスを、

下の画像のように白熱灯で30分ほど温めます。

熱源照射実験2

このとき熱源側温度を計測すると、約200℃程に熱せられています。



熱源の裏面温度を測定した様子が下の画像。

<遮熱塗料を塗布していないセラミックス>
熱源照射実験塗料無し


<遮熱塗料を塗布したセラミックス>
熱源照射実験塗料有り


遮熱塗料を塗布していないセラミックスでは約70℃、

塗布したセラミックスでは約44℃という結果になり、

どちらも熱を伝えにくいことがわかりました。



ちなみに下の画像、

熱源照射実験塗料熱源反対側

遮熱塗料を塗布したセラミックスの加熱面をひっくり返して測定してみました。

すると、表面温度は約52℃という結果になりました。

この結果から、遮熱塗料を塗布する場合は、

熱が直接当たる面に塗布する方がよいということが確認できました。




セラミックスはスペースシャトルの外壁に張られているように、

熱を伝えにくい素材として知られています。

今回実験に使用した遮熱塗料にもセラミックスが含まれています。

そしてここ数年、遮熱塗料は日本国内の様々な建物に使われるようになりました。




モンゴル版エコ住宅に採用する場合、

エクセルギーストーブ( 仮称 )を設置する近辺の遮熱材として、採用できるのではないかと考えます。



ちょっとした実験 ~耐熱・耐寒実験~( 前編 )はここまで、

次回は後編、耐寒実験の様子をお伝えします。



最後までお読みいただきありがとう。